2015年08月14日
なかなか練られた安倍談話、中国配慮と韓国無視 「価値同盟」言及は朴槿恵大統領への皮肉も?

 安倍首相が本日夕、官邸で記者会見し、戦後70年の首相談話を発表しました。
 私もNHKの生中継を見ましたが、なかなか上手く練られた言い回しと構成ですね。


スポンサードリンク

 第2次大戦(その前の日中戦争などを含めて)について「おわび」、「反省」、「侵略」、「植民地支配」といった歴代首相の談話に盛り込まれたキーワードをとにかく明記する一方で、誰がどこを侵略したり、植民地支配したのかに関しては具体的に特定しませんでした。

 ここは、韓国メディアが即座に「過去形で謝罪」「日本の植民地支配に対する直接的な謝罪は避けた」と反発しており、朴槿恵政権もいずれ批判してくる可能性が高いと見られるものの、安倍首相としては、韓国の反応が芳しくないことは「想定の範囲内」なのでしょう。


 キーワードの明記により、国際社会(中国、韓国、北朝鮮を除く)から基本的な理解を得られるのは確実。


 特に「中国に置き去りにされた3千人近い日本人の子供たちが、無事成長し、再び祖国の土を踏むことができた事実を。米国や英国、オランダ、豪州などの元捕虜の皆さんが、長年にわたり、日本を訪れ、互いの戦死者のために慰霊を続けてくれている事実を」胸に刻む必要性を指摘し、その寛容さを賞賛しています。

 別の箇所でも、戦後日本の発展について「敵として熾烈に戦った、米国、豪州、欧州諸国をはじめ、本当にたくさんの国々から、恩讐を越えて、善意と支援の手が差しのべられたおかげであります」と述べ、感謝の念を表明することを忘れませんでした。

 これは欧米諸国とオーストラリアはもちろん、中国に関しても特別な配慮を示している部分です。


 安倍首相は4月の訪米時に米議会で行った演説でも似たようなストーリーを語り、演説の「成功」を下支えしましたが、今回も同じパターンですね。

 こういう言い回しは、欧米人にとって、なかなか心に響く部分ではないでしょうか。

 特に、ここに「中国」をわざわざ入れる一方で、「韓国」を無視しているのも、安倍政権の「韓国放置戦略」を反映したものであるのは間違いありません。


 また談話では、当時、欧米列強が当然のごとく植民地支配を行っていた世界情勢をわざわざ説明し、その中で「日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました」とした点は、歴史的事実であるものの、日本の首相の公式発言としては相当に突っ込んだ感じですね。

 過去の日本の首相が欧米諸国に遠慮して言えなかった一言です。


 さらに第1次大戦後、日本が「世界の大勢を見失って」いき、満州事変、国際連盟からの脱退などを経て「国際社会が壮絶な犠牲の上に築こうとした『新しい国際秩序』への『挑戦者』となっていった。進むべき針路を誤り、戦争への道を進んで行きました」とし、第2次大戦の「敗戦」までの大きな歴史を説明しました。

 この下りは安倍首相の歴史観とは異なる部分かも知れませんが、客観的な歴史的事実に基づき、相当、率直に語っていると思います。


 韓国が最も気にする慰安婦問題に関しては「20世紀において、戦時下、多くの女性たちの尊厳や名誉が深く傷つけられた過去をこの胸に刻む」と述べ、今後、女性の人権問題で世界をリードする姿勢を強調しました。

 当然、韓国メディアは「慰安婦」に関する明確な言及がなかったと批判していますね。


 一方、安倍首相は談話の中で「子や孫、その先の世代に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」と述べ、謝罪の繰り返しに歯止めをかける考えを示しました。

 これは中韓の対日「歴史戦争」に対するけん制と言えるでしょう。


 あと、首相が最も強調したかった部分でしょうが、談話の終盤で「我が国は、自由、民主主義、人権といった基本的価値を揺るぎないものとして堅持し、その価値を共有する国々と手を携えて、『積極的平和主義』の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献してまいります」とアピールしました。

 ここに、いわゆる「価値同盟」のフレーズを入れたのは、朴槿恵政権に対する皮肉(安倍政権は韓国を価値同盟の対象から除外しているので‥)も込めているように感じられ、面白く聞きました。










日本の決意 / 安倍晋三 【単行本】

日本の決意 / 安倍晋三 【単行本】
価格:1,296円(税込、送料別)



posted by 永遠の旅行者 at 22:38 | ソウル ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国政治 反日の朴槿恵政権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。