2015年06月10日
朴槿恵大統領、MERS拡大で訪米延期を決定 昨日までの強行方針を急遽転換、トップ不在に否定的な韓国世論重視?
 外出から帰ってみると、朴槿恵大統領が中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染拡大に対応するため、今度の日曜日(14日)に出発を予定していた米国訪問を延期するというニュースが出ていました。
 青瓦台(大統領府)が正式に発表しました。
20150602 全南創造経済センター式典であいさつの朴槿恵.jpg
(朴槿恵大統領=今月2日、全羅南道にできた企業支援施設の発足式で祝辞を述べる場面 青瓦台HPより)


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 朴槿恵政権の過度な「中国傾斜」に不信感を抱きながらも、対中包囲網強化のために韓国を再び「海洋勢力」側に引き戻そうとする米国のオバマ大統領にとっては、朴槿恵大統領に歴史問題を口実にした「日本批判」をやめて日韓関係改善に進むよう一層の圧力掛けるとともに、緊迫する南シナ海情勢などで「米中どちらの側に立つのか」を明確にするよう問い詰める場になるはずでした。


 秋の習近平・中国国家主席の訪米を控え、米国のアジア政策的には、朴槿恵氏の訪米は結構、重要なもの(米国の言うことを聞くよう圧力をかけることと、韓国の行く末を瀬踏みする上で‥)でした。
 そういう意味では、米国にとって朴槿恵氏の訪米延期はちょっとした計算違いになりましたね。


 一方、4月に訪米した安倍首相は事実上の「国賓待遇」で歓待を受け、「日米同盟」が従来と違う次元まで強化されましたが、これは「反日」外交で国民の人気を得てきた朴槿恵政権に対する「外交失敗」批判を韓国内で生み出し、大統領には大きな負担となっています。

 韓国メディアは朴槿恵氏の訪米時、米国側の歓迎レベルや具体的な外交成果などについて、安倍首相訪米と微に入り細に入り比較するのは間違いなく、担当部署の外交部はメデイアや政界から「恥ずかしくない成果を出せるのか」とせっつかれ、どん詰まり状態に追い込まれているのが実情。


 こうしたことから考えると、朴槿恵大統領(外交部は最後まで延期に反対したようですが‥)は当面、オバマ大統領と会わなくてもよくなったことで、むしろホッとしているかもしれませんね。(笑)
 どうせ、文句を言われ、脅しをかけられるだけですから。

 もちろん、北朝鮮の金正恩政権による「核兵器・弾道ミサイル」の脅威の高まりを受け、韓国防衛について米韓首脳が協議するのは極めて重要なのですが、これとて中国が反対している在韓米軍への終末高高度迎撃(THAAD)ミサイル配備を含むミサイル防衛(MD)問題を持ち出されることを朴槿恵政権は警戒しており、オバマ政権からすれば「どの道、まともな論議が出来ない」という苛立ちが強いでしょう。


 いずれにしても、MERSに関する韓国政府の後手後手の対応に国民の批判が鳴り止まず、最新の世論調査(8〜9日実施、リアルメーター)でも、事態の沈静化が見通せない中での「大統領の不在」に反対する回答が過半数を占めており、ポピュリストの朴槿恵氏としては「今、訪米することは国民の反感を強め、まずいことになる」と判断したのでしょうね。


 それにしても、青瓦台は、昨日までは「予定通り訪米する」方針を表明しておいて、あまりにも急な方針転換で、韓国メディアも面食らっていました。


 聯合ニュースによると、青瓦台は訪米延期について「国民の安全が最優先のため、国内で国民の不安を解消していく」と強調したとか。
 また「米側に事前に理解を求め、今後、双方にとって都合の良い最も早い時期に日程を再調整することで合意した」と説明しています。


posted by 永遠の旅行者 at 15:18 | ソウル | Comment(0) | TrackBack(0) | MERSに恐怖する韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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