2015年06月06日
ソウル市長、情報確保へMERS感染者発生病院を管理監督 刃向かえば「閉鎖」と強硬姿勢、政府に感染認定の権限要求も
 中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスをめぐる朴槿恵政権の対応遅れに批判が噴出する中、ソウル市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長が4日深夜から緊急会見を開き、韓国で35人目のMERS感染者と確認された医師が、症状が出始めた後も1500人以上のソウル市民と直接、間接的に接触していたことを明らかにし、大きな論議を呼んでいますね。



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 この医師の感染源は、勤務先の病院に入院していた感染者とみられていますが、朴元淳市長が6日、またまた記者会見を開き、同病院について「これまで保健当局の防疫対策の死角地帯になっていた」とし、ソウル市内での感染拡大の「核心病院であり、唯一の病院だ」として、市がこれ以上の感染拡大防止のため直接的な管理監督に乗り出す方針を表明しました。

 ちなみに、この病院はソウル市江南区にある財閥サムスングループ系列のサムスン・ソウル病院とか。
 既に一部の韓国メディアが名前を報じ、国民の間では「公然の秘密」となっていますが、政府は依然、「非公表」のままです。

 市長は会見で、政府が病院名を隠していることが「疑惑を大きくした」として、あらためて迅速な病院名の公表を政府に要請しました。


 韓国政府はこれまで、感染者が出た各地の病院名の公表を拒み続け、メディアや国民の強い批判を受けてようやく「情報管理」を少し緩めましたが、現時点で名前が公表されたのは、最初の患者が出た平沢聖母病院(京畿道・平沢市)1カ所だけ。

 病院名非公開は、表向きは「不用意な不安を煽らないため」という事になっているものの、ネット上では「病院の経営保護が真の理由」という憶測と非難の声が広がり、多くの国民の間で「暗黙の共通認識」になりつつあるようです。


 話はそれましたが、こうした状況の中で朴元淳市長が打ち出した独自方針は、政府や保守系メディアとの間で、再び大きな論争を呼ぶことになりました。


 市長によると、ソウル市は既にこの病院の病院長らと連絡を取り、感染医師の病院内での動きや接触者を把握するため、病院内の監視カメラの映像や、感染医師が参加した院内シンポジウムの出席者名簿、感染者の管理対応など、必要な資料の提供を病院側に要請したそうです。

 市長は「医療法によれば、ソウル市長はこういった病院に指導、命令を行う権限がある。病院側の協力が得られない場合、必要なあらゆる措置を取る準備をしている」と表明。
 従わない場合は「病院の閉鎖命令を出すことも出来る」とし、断固とした姿勢を示しました。

 さらにMERS感染が疑われる人の確認作業に「あまりにも時間がかかっている」と保健福祉部の対応を批判した上で、感染を認定する権限をソウル市保健環境研究院にも与えるよう政府に要求しました。


 保守系メデイアからは、市長の一連の会見は「次期大統領選をにらんだ政治的なショーだ」という批判が出ていますが、世論調査会社の調査では、国民の過半数は市長を支持しているそうです。


 まあ、朴槿恵政権が最初からしっかりした対応を見せていれば、朴元淳市長が「スタンドプレー」的にしゃしゃり出てくる余地もなかったでしょうから、結局は大統領が自分でまいた種ですね。


 特に朴槿恵大統領が昨日、「地方自治体や関連機関が独自に解決しようとすれば混乱を招くだけでなく、効果的に対応する上でも役立たない」と発言したことが、朴元淳市長にとって「カチン」ときたのは間違いないでしょう。

 彼からすれば「政府はドジばかり踏んでいるくせに、ソウル市民保護に必要な措置を取るのを妨害するな」という気持ちかもしれません。


 今の韓国にとって最も重要なのは、政府、自治体、企業、国民らが一致団結し、「感染拡大阻止」に必要なあらゆる措置を推進することですが、メディアを含め、場外乱闘的な騒動が絶えませんね。


posted by 永遠の旅行者 at 21:01 | ソウル | Comment(0) | TrackBack(0) | MERSに恐怖する韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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