2015年06月03日
韓国、MERS感染確認30人に増加、「隔離」対象は1300人以上、京畿道で小中学校休校も、感染の恐怖で映画館やデパート閑散

 また感染拡大です。
 聯合ニュースによると、韓国保健福祉部は3日、前日に新たに5人の中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス感染者を確認したと発表。
 3次感染が1人含まれていると言います。

20150603 MERS会議.jpg
(3日の会議でMERS徹底対策を指示する朴槿恵大統領 青瓦台HPより)


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 これで韓国人感染者は計30人(うち3次感染は3人)となりました。

 韓国メディアによると、感染者に接触した疑いがあるために行われている隔離措置の対象者が今後、数千人規模に膨れ上がる見通しとか。
 実際、政府の「中央MERS管理対策本部」の3日の発表では、前日まで791人だった隔離対象者が現在、1364人に増加しました。


 ここまで来ると、さすがに一般の韓国人も恐怖を感じているようです。

 冬にPM2.5の値が相当な高濃度に達してもマスクを使用する人は少数派(「PM2.5で大気汚染悪化」を伝える韓国のニュース映像でマスク着用者が映っていますが、こういう光景は光化門周辺の一部に過ぎません)なのに、今回は様相が異なってきました。

 本日、嫁さんと散歩していると、マスク着用者がかなり目立ちました。
 試しにデパートを覗いてみると、どのフロアも閑散とした雰囲気。
 嫁さんは「この近所で、暖かいのにマスクをしている人を初めて見た」と驚いていました。

 韓国メディアによると、スーパーマーケットで不特定多数の人と接触するのを不安に感じ、電話やネットで生活必需品を購入する人が増えているとか。
 もともとロッテマートなどの大型スーパーは、電話やネット上で一定額以上注文すれば、無料で自宅まで配達してくれるので便利です。

 こうした韓国人の消費萎縮に加え、中国人観光客らの旅行キャンセルが相次いでいることも影響し、デパートや娯楽産業、飲食業などの売り上げ減少は確実とみられ、経済全体が冷え込みそうな雰囲気ですね。


 これまでもお伝えしたように、政府の余りにも悠長な対応には、国民はもちろん、与野党からも批判が噴出しています。

 世論の雰囲気を意識してか、朴槿恵大統領は3日、青瓦台(大統領府)で官民合同緊急会議を開き、「最初の患者が確認されてから2週間にわたり感染者が増え、2人が死亡する残念な事態が起きた。多くの国民が不安を感じている」とし、「これ以上拡大しないよう万全を期すべきだ」と対策の徹底を指示した上で、総合的な対応コントロールの役割を果たすタスクフォース(特別チーム)を設置することを決めました。

 ただ、国民やメディアは、本音では「今さら何を」といった反応です。


 中央日報系のケーブル専門局「JTBC」は、先月20日に最初の感染者が確認された時、担当部署である政府の疾病管理本部は「体育祭」(職員らの親睦のための運動会)をやっていた、と呆れた様子で報道。
 疾病管理本部側は「昨年、セウォル号沈没事故の影響で中止になったので(今年は)実施した」と弁解しているとか。


 一方で、感染者が出た病院の名前や所在地については、政府が相変わらず「非公表」を貫き、ネット上では「情報統制だ」と批判の嵐が起きています。

 ちなみに、昨日も書いたように、最初の感染者が出たのは京畿道・平沢市の病院で、現在は大田市などでも感染者が確認されたとか。


 ネット上ではこういった細かい情報が広く流れ、メディアに出演した医師や専門家も事実上、追認していますが、大手メディアの記者やキャスターは政府の方針に従い、一応は「非公表」を繰り返しています。

 テレビのニュース番組の中には、朴槿恵政権への皮肉を交えてか、出演した専門家に感染者が出た病院所在地を勝手にしゃべらせながら、その都市名や病院名をわざとらしく「黒塗り」で示した説明ボードを登場させているところもありました。


 また、あるテレビ局のニュースキャスターは「中国のネット上は『防疫後進国、韓国』という書き込みで溢れているが、反論できない」と意気消沈していました。

 政府の怠慢も深刻ですが、感染者や疑いが持たれた者のモラルも信じがたい水準。

 感染の疑いがあるのに医師の要請を無視して中国出張に出かけた男性は言うに及ばず、「隔離」対象者の女性(63)=ソウル市江南区の自宅で隔離中(隔離施設が不足しているため、要は自宅待機状態の人が多く、この女性もその1人)=が自宅から遠く離れた全羅北道のゴルフ場に出かけゴルフを楽しんでいたのが分かり、保健当局が警察の力を借りて自宅に連れ戻す騒動も起きています。


 朝鮮日報系のケーブル専門局「TV朝鮮」によると、「万一の感染拡大防止」のため、京畿道の平沢市や龍仁市を中心に小中学校など合わせて200校以上が既に休校中、
 SBSテレビによると、ソウルを含め全国550の学校が休校に入ることを決めました。
 各地で大勢の人が集まる大規模行事の中止も増えています。

 300人以上の死者・行方不明者を出した昨年4月のセウォル号沈没事故を受け「国民の安全を守る」ことを最優先の国家課題にしたにもかかわらず、今回も未熟な対応に終始する朴槿恵政権の姿に、国民の間からは不安と怒り、果てはため息すら漏れていますね。



posted by 永遠の旅行者 at 10:16 | ソウル | Comment(0) | TrackBack(0) | MERSに恐怖する韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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