2015年05月28日
第一毛織とサムスン物産合併へ 長男の経営権継承に向けグループ再編加速
 財閥サムスングループの「総帥」で、同グループを世界的な企業集団に育て上げた李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長。
 昨年5月に急性心筋梗塞(こうそく)を発症し手術を受け、今も入院生活を続ける中、長男で同社副会長の李在鎔(イ・ジェヨン)氏への経営権継承作業が加速化しています。



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 まず、サムスン生命公益財団とサムスン文化財団が今月15日に臨時理事会を開き、これまで李健熙会長が務めてきた理事長職を李在鎔氏に引き継がせました。
 両財団はサムスン生命の株式6.9%、サムスン火災の株式3.1%を保有し、李在鎔氏は財団理事長として両社への強い影響力を確保できます。


 さらに複雑な株式の持ち合いによって会長一族がグループ全体を支配する上で中核的な役割を担ってきた第一毛織とサムスン物産が合併することになりました。
 両社は26日にそれぞれの取締役会で合併を決議し、7月の臨時株主総会を経て9月1日付で合併を完了する計画です。

 存続会社は第一毛織ですが、社名はグループの創業精神を承継する意味で「サムスン物産」に決定。
 韓国メディアによると、新会社の売上高は34兆ウォン(約3兆7700億円、2014年基準)で、建設・商社部門から、ファッション、食品・飲料、リゾートまで生活全般にかかわる総合サービスを提供する企業が誕生するわけですが、最大のポイントは李在鎔氏によるグループ支配強化を図るための企業再編という点にあります。


 ハンギョレ新聞によると、第一毛織の株式23.2%を持っていた李在鎔氏は、合併後、「サムスン物産」の株式16.5%を持つようになるとか。
 李健熙会長の持つ両社の株式は合併会社の株式2.9%に当たり、会長の長女、李富真(イ・ブジン)ホテル新羅社長と、次女の李叙顕(イ・ソヒョン)第一毛織社長が保有する合弁会社の株式はそれぞれ5.5%。
 従って総帥一家が持つことになる合弁会社の株式は30.4%に達し、強力な支配力を発揮するのに十分な割合です。

 合併会社である「サムスン物産」は、サムスン電子の株式4.1%を持ち、サムスン生命株式の19.4%も保有。
 また、サムスン生命はサムスン電子の株式7.2%を有しています。

 グループ主要企業をめぐっては、株式持ち合いにより「サムスン物産(合併会社)→サムスン生命とサムスン電子→サムスンSDI」という支配構造となります。

 前述のサムスン文化財団とサムスン生命公益財団の持ち株も合わせて、李在鎔氏を中心に一族によるグループ支配体制を揺るぎない形に再構築し終えたと言えるでしょう。
 これで李健熙会長が突然、他界したとしても、李在鎔氏が中心となってグループを難なく率いていくことができますね。


 ただ、グループの収益の柱となっているスマホの「次」となる製品開発のめどは立っていません。
 仮に李健熙会長が他界したり、症状進行で寝たきり状態になった時、業績悪化が想定以上に進めばグループの一族支配にきしみが生じる可能性も排除は出来ませんね。






posted by 永遠の旅行者 at 00:42 | ソウル | Comment(0) | TrackBack(0) | 格差と対立の韓国社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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