2015年04月09日
中朝国境の白頭山噴火に備え、日本も対策急務 降灰で交通遮断の危険、北朝鮮崩壊リスクも視野に
 聯合ニュースによると、日本、中国、韓国の地質調査機関が8〜9日に北京で「第1回ジオサミット」を開催し、北朝鮮と中国の国境にまたがる白頭山(中国名・長白山、高さ2,750メートル)の噴火に備え、共同地質探査の実施などについて協議するそうです。




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 白頭山をめぐっては、10年ほど前から大噴火の可能性が韓国メディアでも取りざたされ、大きな被害が予想される韓国でも専門家から対応を求める声が上がっていましたが、国際的な協力はなかなか進んでいませんでした。


 日中韓の地質調査機関が連携するというのは、少し前進と言えますが、この程度ではまったく十分ではありません。

 噴火時に壊滅的な被害を受けると予想される周辺地域の住民らの避難・救援問題、噴出される大量の火山灰により航空機の運航などに甚大な障害が予想されることに伴う対応など、国際レベルで協議すべき課題が山ほどあります。


 特に最も大きな被害を受けると予想される北朝鮮を含めた対応が不可欠ですが、中朝関係が悪化し、南北関係も良好とは言えない状況の中で、見通しは立っていないようです。


 そして最大の懸念は、この未曾有の大災害に金正恩政権が果たして持ちこたえることができるのか、ということでしょう。

 崩壊となれば、核を含む大量破壊兵器の国外流出防止、大量発生するとみられる難民への対応、難民に紛れた工作員による破壊活動の危険防止、北朝鮮軍の武装解除問題など、数え上げたらキリがないくらいです。

 もちろん、米軍は北朝鮮崩壊時に備えた作戦計画を作成し、対応を準備していますが、まだまだ完全ではないようです。


 しかも白頭山噴火という大規模災害を伴うわけですから、被災した北朝鮮住民の救援活動も必要であり、現状の計画だけではとても対処できないのは明白です。

 この場合、米国は自衛隊に北朝鮮派遣を求めるでしょうが、現状では韓国が反対するのは確実。


 日米韓は本来、政治・軍事面のハイレベルで北朝鮮崩壊のリスクを見据えた本格的な対応を協議すべきでしょうが、朴槿恵政権の過激な「反日」一辺倒外交で、当面は無理でしょう。

 本当は韓国にとって最大の課題のはずですが、自分で自分の首を絞めている感じですね。(笑)


 ちなみに米国は、北朝鮮崩壊時に同国の核兵器と核物質が北朝鮮外に流出するのを防ぐと同時に、韓国の手に渡ることも警戒している模様ですので、この辺の争奪戦はスパイ小説もどきの展開も予想されます。


 ところで、長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(おんたけさん)の噴火を受け、日本でも白頭山の噴火リスクがかなり意識されるようになっているみたいですね。

 安倍首相も昨年10月の参院予算委員会で「10世紀の噴火で(日本でも)約5センチの火山灰の堆積があったとされている。同規模の噴火が発生した場合には、降灰による大きな影響が発生すると考えている」と答弁。
 岸田外相も「政府としても関連情報の収集に努めてきた」と明らかにしました。


 ただ、事態の逼迫度に比べ、日本政府はノンビリしているような気がしてなりません。

 3000万年もの間噴火を繰り返しているといわれる白頭山ですが、火山の専門家の論文を見ると、946〜947年と推定される大噴火のマグニチュードは7.4で、過去2000年間では世界最大級の噴火と分析され、火砕流と火山灰、落石で周辺地域に壊滅的な打撃を与えたようです。


 日本全土に降り注ぐ火山灰は御嶽山噴火などとは比較にならず、各種の電子機器に被害を与え、新幹線などの鉄道網の運行がストップしたり、成田や羽田の空港閉鎖もあり得ない話ではないのですから、日本の経済的損失は計り知れません。

 当然、韓国はもっと大変なのですが。


 白頭山は2002年以降、頂上付近の火山性地震の回数が急増し、火山ガスの噴出が起きるなど、異変の兆候が出ており、日中韓の研究者が噴火の可能性について注目していました。

 こうした中で2011年3月11日の東日本大震災(M9.0)の影響を受けた形で噴火する恐れがあると警鐘を鳴らす火山学者もいます。

 先の委員会で、噴火の懸念を問題として取り上げた浜田和幸参院議員(無所属)によると、東北大学の谷口宏充名誉教授は「白頭山が近い将来、東日本大震災に関連して噴火する可能性がある。その可能性は19年までに68%、32年までに99%」と指摘しているそうです。


 確かに過去にも、東北沖を震源として大津波をもたらした869年の巨大地震「貞観地震」を経て、10世紀に白頭山が噴火しています。
 もっと言えば、白頭山の大噴火は、日本で過去最大級とされる十和田湖のカルデラ噴火(915年)の後に起きました。

 規模は違いますが、昨年の御嶽山の噴火はちょっと当時を連想させるものがあります。
 これは個人的な感想ですが。


 あと、白頭山の北西約100kmの地点には中国の赤松原子力発電所(建設中)があるそうなので、運転開始後に噴火が起きると、それこそ壊滅的な事故が発生する恐れもありますね。


 前述の北朝鮮の話に戻ると、白頭山噴火後に金正恩政権が不安定になれば、中国がここぞとばかりに「災害救助」名目で人民解放軍を派遣し、北朝鮮を事実上の保護国化する可能性だって排除できません。

 北朝鮮も中国を「血の盟友」と持ち上げながら、内心では非常に警戒しているので、易々と人民解放軍を国内に入れないでしょうが、中国側が混乱に乗じて「北朝鮮の要請があった」と勝手に主張することも考えられます。

 「北朝鮮」は中国にとって、それこそ「核心的利益」の対象でしょうから、「このまま放置すれば、米軍が介入しかねない」と判断すれば、習近平政権は強行策に打って出ると思いますが、どうでしょうか。


 いずれにせよ、災害対応という意味では日米、日中韓、できれば日朝の各枠組みでハイレベルの協議が行われるのが望ましいでしょうし、北朝鮮崩壊リスクをにらんだ日米、米韓、日米韓の突っ込んだ調整も必要でしょうが、本当に「日韓関係悪化」というか、朴槿恵政権が足を引っ張っていますね。

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posted by 永遠の旅行者 at 07:32 | ソウル | Comment(0) | TrackBack(0) | 海外から見る日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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