2015年03月12日
政策金利引き下げ、「韓国版サブプライム危機」の可能性高める懸念 「繁栄の時代は終了か」と韓国紙
 韓国銀行(中央銀行)が本日、政策金利を0.25%引き下げ、過去最低の年1.75%にしました。




スポンサードリンク

 韓国は、経常収支が35カ月連続で黒字ですが、内需不振と輸入減による「不況型黒字」の様相。
 先月の物価上昇率は前年同月比0.5%でしたが、タバコの大幅値上げの影響を除くと実質的にマイナスとされ、事実上のデフレと言える状況です。

 米国が量的金融緩和を終了し今年中に金利引き上げを始める見通しになっている中、韓国としても海外からの短期投資資金の流出を防ぐため、既に史上最低水準の2.0%まで引き下げていた金利を上げる必要性に迫られていましたが、結局、景気刺激のため金融緩和を求める朴槿恵政権の圧力に屈服して「利下げ」を実施しましたね。


 ただ、政策金利の引き下げを受け、市中銀行の金利も下がれば、拡大傾向の家計負債がさらに膨らむ恐れがあることから、「韓国版サブプライム危機を誘発する可能性を高める」と批判的な見方をするエコノミストもいます。


 韓国では、自宅不動産を担保に金融機関から多額の借り入れを行っている家庭が多く、韓国メディアや専門家も「家計の負債は危険水域」と警告しています。

 住宅を購入している人でも、元金は一切返済せず、利子だけを支払っている家庭もかなりの割合に達しています。


 一方、首都ソウルですら、住宅価格(日本のマンショに相当するアパートの価格)はここ数年、頭打ちの状態で、中古住宅の取引はほとんど成立しなくなっています。

 これは2000年代に入って急上昇した不動産の価格がピークを過ぎ、事実上、バブル崩壊の状態と言えます。

 自宅アパートを相応の価格で売ろうと、所有者がぎりぎりのところで我慢しているため不動産市場に「ショック」が起きていないものの、限界点を超えて「投げ売り」が始まれば、一気に韓国経済は冷え込みます。


 今回の利下げで、自宅不動産を担保にした借り入れが一段と増加すると見られており、「山高ければ谷深し」となる危険が高まると言うことでしょう。


 さて、韓国人が自国の状況をどう見ているか、割と正直に告白したコラムが中央日報に掲載されていたので紹介します。

 以下は「我々の『ベル・エポック』はこのように終わるのか」と題した イ・サンオン社会部門次長のコラムです。

「2020年の韓国の1人あたりの国内総生産(GDP)は4万5000ドル、世界で10番目に豊かな国に浮上」。(2006年1月、韓国産業研究院)

「2050年には統一韓国の1人あたりのGDP8万1000ドルとなり、ドイツなどを抜いて米国に次ぐ2位の富国に」(2007年1月、ゴールドマンサックス)

「2030年の韓国の1人あたりのGDPは5万6000ドル(購買力指数を考慮した数値)で、5万3000ドルの日本を上回る」(2011年10月、アジア開発銀行)

我々をときめかせた、今では口にするのも気が引けるバラ色の展望だ。
 半信半疑の人たちもかなりいたが、多くの人はできないことではないと感じた。
 年齢がある人たちは長生きして目にすることだと述べ、あまりにも早く生まれたと考えた。

このようなニュースが続いた時期、韓国の携帯電話・家電製品が世界市場でシェアを高め、自動車と船舶が世界の陸路・水路へと力強く伸びていった。
 2007年、李明博(イ・ミョンバク)候補は年平均7%台の成長、国民所得4万ドル、世界7位の富国達成(747プロジェクト)を公約にした。
 必ずしもそうならないとしても、それに近いものを期待する国民が多かった。
 当時、我々は日本の「失われた10年」を気の毒な目で他人事のように眺めた。

GDP規模が世界14位と5年間変わらず、「暮らしやすい国」評価25位と2011年より一つ下落、実質所得の減少、大企業賃金据え置き宣言…。
 最近、我々が見ているニュースのタイトルだ。
 その間、未来に対する楽観があふれた1990年代を追憶する『応答せよ1994』のようなドラマや、当時のヒット曲を集めた復古風歌謡ショーがヒットした。

フランスでは第3共和国当時の19世紀末から第1次世界大戦が始まった1914年までの約30年間を「ベル・エポック」、華やかな時代と呼ぶ。
 エッフェル塔が建設され、万国博覧会が開かれ、ルノアール、モネ、ロダン、モーパッサン、エミール・ゾラが活躍した時代だ。

振り返ってみると、80年代後半から少なくとも昨年序盤まで韓国は希望の国だった。
 通貨危機で数年間は揺れたが、産業と文化の飛躍的な進展があった。
 ワールドカップ4強神話も生まれた。

もしかすると、後代の歴史家は87年の6・29宣言から2014年のセウォル号惨事までの27年間を韓国の「ベル・エポック」と記録するかもしれない。
 まだ開花もしていないつぼみのようであるにもかかわらずだ。
 悲しいことだ。子・孫の世代に本当に申し訳ない。
(ここまで引用)


 どうですか。

 韓国版サブプライムの引き金を引くのは米国の利上げなのか、中国のシャドーバンキング問題なのか、はたまた欧州の危機なのかは分かりませんが、このままごまかし続けるのは難しそうです。

 ただ、誤解しないでください。
 韓国版サブプライム危機が来たからと言っても、韓国が崩壊するわけではなく、いずれは通貨安をテコに輸出を伸ばして経済はある程度までは回復するはずです。


 国民は大きな苦痛を味わうでしょうが、国がつぶれるわけではないので、株、通貨、債券が暴落したところは、長期投資家にとっては買い場となるかも知れませんね。









posted by 永遠の旅行者 at 21:45 | ソウル | Comment(0) | TrackBack(0) | 格差と対立の韓国社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。