2015年03月01日
福島訪問の英王子に地元食材食べさせる「風評被害」払拭パフォーマンスに疑問 原発事故後、九州野菜を購入していた母親たちは今?
 もうすぐ東日本大震災と福島第1原発事故から4年が経ちます。

 NHKを観ていると、来日中のウィリアム英王子が福島県を視察し、旅館で浴衣姿になり、安倍首相が勧める地元食材の料理を食べるシーンがニュースで放映されていました。

 これを見て何となく違和感を感じるのは、私が海外で暮らしているからでしょうか。




スポンサードリンク

 2020年の夏季五輪開催地が東京に決まったた国際オリンピック委員会(IOC)総会を直前に控えた13年8月からしばらくの間、同原発の汚染水漏れが世界の注目を浴びましたが、あれ以降、フクシマ事故に対する日本人の関心が急速に薄れてしまった印象を受けます。

 もちろん、あの時、韓国が日本に嫌がらせをするかのように、東北地方を中心とした日本の水産物の輸入禁止を発表したことには腹が立ちましたが、一方で放射性物質による食の汚染について日本人が鈍感になりすぎていないでしょうか。


 そして、海外から要人が来る際、必ずといっていいほど福島訪問を求め、相手が「ウン」と言えば、現地で地元野菜などを食べてもらって「風量被害の払拭」をアピールする日本政府のやり方にも、大きな疑問を感じます。


 もちろん、来日した要人本人が日本の手助けをするために「是非とも」と希望するなら別ですし、今回のウィリアム王子の場合も英国側が進めた「被災地訪問」イベントの一環なのでしょう。

 しかし、普通の欧米人の目から見れば今回の件は、「チェルノブイリ」に行って地元の食材を食べているのと同じような感覚でしょうから、ニュースでこの映像を目にした一般の英国民の間に「ウチの王子に汚染食品を食べさせるのか」という反感が生じないか、少し心配です。


 少なくとも、私は旅行で家族を福島とその周辺地域に連れて行こうとは思いません。
 日本旅行の計画を立てる際も、必ず文部科学省が公表している各地の土壌汚染データをチェックしています。

 特に温泉旅館ではキノコを含む山菜料理が楽しみですが、キノコは放射性物質をよく吸収し濃縮を行う性質があるため、やはり汚染度の比較的高い地域は避けざるを得ません。
 せっかく、おいしい地元料理と、森や湖でのヒーリングを求めて行く旅行で、変にストレスを感じることになれば逆効果であり、高いお金を払う意味がないからです。


 旅行先のレストランやコンビニでも同じです。

 日本でレストランや郷土料理の店に入る前や、コンビニなどで飲食物を購入する際には、必ず食材の原産地をチェックし、できるだけ「東北産」を避けるようにしています。

 東北全てが「危険」というわけではなく、表示自体が詳しくないため、ざっくりとリスクを回避するには、「東北産」を避けるのが最も簡単な方法だからです。


 同じような理由で、東京の寿司屋では、沿岸部で採れるじゃこや貝類を避けるようにしています。
 年間を通じて雨の多い日本では、陸地に降下した放射性物質が川や下水路を通じて海岸部や湖に堆積しつつあると見られるからです。
 これもざっくりとしたリスク回避の方法です。


 いずれも、食べたからといって「直ちに危険」というレベルのものはないのでしょうが、わざわざ他の地域に比べて高い濃度の放射性物質が含まれている可能性がある食品を口にし、内部被ばくのリスクを増大させる意味はありませんから、健康管理の一環として少し気をつけているわけです。


 ちなみに、私と嫁さんはスーパーマーケットで中国産の農産物を絶対に購入しませんし、韓国の食堂でも野菜や肉の原産地を注意深くチェックします。

 韓国は過去に「産地偽装」が多く(今でも摘発されることはありますが‥)、社会問題化する事態が度々あっただけに、逆に原産地表示の義務化が徹底しています。
 「絶対に偽装はない」とは言い切れませんし、実際に最近も業者が摘発されていましたが、肉類については当局による抜き打ちのDNA検査までありますし、まともな店の表示は「正確」と考えてもよいと思います。


 話が少し脱線しましたが、原発事故後、小さな子供を持つ関東地方の母親たちが、値段が高くても西日本や九州の食材を購入している、というニュースを時々、目にしましたが、今はどうなっているのでしょうか?

 事故から時間が経ち、母親たちの意識も風化したのか、少し気になります。


 上の広告は九州の新鮮な野菜を自宅まで届けてくれるサービスです。
 値段もそれほど高価とは言えませんし、関東・東北地方の方にはうれしいものではないでしょうか。

 仮に今、私が東京に住んでいれば、家族のためにこういったサービスを利用したでしょう。
 大人はともかく、できる限り「安心、安全」なものを子供に食べさせたい親心は、誰しも同じではないでしょうか。


 それにしても、日本政府はなぜ、加工食品の「原産地」表示をぼやかすようなやり方をするのでしょうかね。

 表示がはっきりしていれば、不安な人は基本的に「福島産」だけを避ければよいし、「食べて支援したい」という人は、あえて「福島産」だけを食べればよいので、この方が合理的だと思いますが。

 学校給食に「福島産」を使うなど、子供を犠牲にする行為以外の何者でもありません。


 福島を応援するというからには、東京電力と各電力会社、各中央省庁が「福島産」の農水産物を全量買い取り、社員食堂や職員食堂で提供するのが先でしょう。


 「風評被害の防止」を大義名分にして、実質的な「原産地隠し」と受け取れるようなやり方を行うのは、長期的には政府への不信感を生む効果しかありません。

 「福島県から抗議や批判を受ける」のを避けるため、何の疑問も提示しないまま、「風評被害の防止」報道に突き進む大手新聞やテレビも同類です。

 「国境なき記者団」による2015年の報道の自由度ランキングで、日本は61位となっており、朴槿恵政権の韓国よりも順位が1つ下。
 これには原発と放射性物質の汚染をめぐる報道も大きく影響しているのは間違いないでしょう。


posted by 永遠の旅行者 at 11:23 | ソウル ☁ | Comment(1) | TrackBack(0) | 海外から見る日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
最近読ませてもらっています。
韓国に対し愛情とは別に冷静な考察に共感をしています。
食品ですが日本のおおよその主婦は韓国産は買いません。
おおよその主婦の人数は?と聞かれてもわかりませんけど。
イ○ンは韓国産を徹底して隠すので信頼ができないですね。

Posted by 散歩 at 2015年03月03日 21:30
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。