2015年02月13日
「滞在期間が多少増えても問題でない」と韓国行政裁 産経前ソウル支局長の出国禁止続く
 韓国の朴槿恵大統領の名誉を毀損したとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が出国禁止措置の取り消しを求めた仮処分申請の審理で、ソウル行政裁判所は13日、加藤氏の申請を棄却する決定をしました。聯合ニュースが報じました。


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 加藤氏は昨年8月に出国禁止措置が取られ、韓国から一歩も出ることができなくなっており、普通に考えれば事実上の「軟禁状態」ですよね。


 私も加藤氏の記事には「品位」が欠けているし、記事の書き方にも甘さがあったと思いますが、今回の韓国政府のやり方は「大統領の悪口を言えば、許さないぞ」という単なる見せしめでしかありません。

 しかも相手が米国人や中国人の記者なら、こうした措置は取らなかったのは間違いないでしょう。


 ところで、国際社会から強い憂慮が示されてるにもかかわらず、出国禁止措置を継続することは、長期的には韓国の国益を損なうと思われますが、朴槿恵政権にとっては政治的な計算、利用価値があるのでしょう。


 韓国では憲法の上に「国民情緒法」が存在し、司法もこれに逆らえないことは、ナッツ姫の事件でも触れましたが、相手が「右翼紙」の産経新聞の記者なら、なおさらです。

 このため朴槿恵政権としては、「反日」世論を背景に、産経を懲らしめると同時に、国内メディアや他の海外メディアについても、「大統領批判をやりすぎると、君たちも産経のようになるよ」と脅していけばよいわけです。

 特に韓国が弱小国だった1990年代までは、強権的な軍事政権であっても、海外メディアの記者に手を出すのは容易ではありませんでした。
 朴槿恵政権がこの禁をやぶって強い姿勢を見せる背景には、国際的な地位が大いに高まった「経済大国」韓国の力を国民の目に見せつけ、その自尊心をくすぐることで、政権への不満から少しでも目をそらそうという狙いもあるのかもしれません。


 何にしろ、支持率低下に歯止めがかからない朴大統領にとって、「名誉毀損」という大義名分の下で国内外のメディアを圧迫できる便利なカードなので、「簡単には放棄できない」というところではないでしょうか。
 まあ、勝手な想像ですが。

 そういう意味では、検察や裁判所に加藤氏の出国禁止措置を解除する、という選択肢は最初からないのかもしれませんね。


 今回、裁判所が出国禁止措置を認めた理由ですが、常識的に見ればかなり「?」なものです。
 しかし、理由にならない理由であっても、名分だけあればよいのでしょう。


 聯合ニュースが報じた該当部分は以下の通りです。 
 行政裁判所は決定の理由について「刑事裁判が継続中の外国人に下された処分であり、法令上の根拠がある。申請人が日本に出国した場合、刑事裁判の出席が保証されないなど、公共の福祉に及ぼす影響を無視することはできない」と説明した。
 また、「申請人は韓国に入国し、4年以上生活するなど、一定の縁故があると思われる」と指摘。その上で、「韓国に滞在しなければならない期間が多少増えたとしても、耐えられない程度の甚大な損害を被るとみるのは難しい」との見解を示した。 

 出国禁止措置で家族と会えないという主張については、「家族が韓国を訪問すれば会える」とした上で、「同措置により、家族との面会が根本的に封鎖されたわけではない」とした。
(ここまで引用)


 こんな理由で出国禁止にされたら、政府が気にくわない人間について、いつ何時でも適当な理由をつけて出国を禁止し、好きかってに国内に「軟禁」できることになります。

 特にジャーナリストの場合、大統領を批判する記事を書かないわけにはいかないでしょうから、その気になれば、政府の息のかかった民間団体を使って「名誉毀損」で告訴させれば、加藤氏のような状態にできるわけです。

 これではネット上で、政府の様々な政策をめぐり「朴槿恵大統領のやり方は軍事政権時代と変わらない」という批判が出るのも理解できますね。


posted by 永遠の旅行者 at 20:30 | ソウル | Comment(0) | 韓国政治 反日の朴槿恵政権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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