2015年02月08日
「権力型」のセクハラはびこる韓国社会 元国会議長や元検事総長、軍高官、ソウル教授
 大韓航空副社長だった趙顕娥(チョ・ヒョンア)氏が客室乗務員のナッツの出し方に激怒し、滑走路へ移動中の航空機を引き返させ、客室責任者の事務長を降機させた「ナッツ・リターン」事件は、日本でもNHKが大々的に報道し続けるなど大きな話題になっていますね。


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 ところで、韓国ではナッツ姫の事件だけでなく、強者が弱者をいじめたり、弱みにつけ込み非道な行為をする事件が相次ぎ発覚し社会問題化。
 契約書に表記される「甲と乙」の関係になぞらえて、「甲の横暴」と呼ばれ、批判が高まっています。


  ナッツ姫の事件では、彼女の父親である大手財閥「韓進グループ」の趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長がメディアの面前や裁判の公判で謝罪をしたものの、飛行機から降ろされた客室責任者のパク・チャンジン事務長が「暴力まで振るわれた」と主張。
 ナッツ姫と大韓航空に対する国民の憤怒はとどまるところを知らず、彼女は航空保安法違反の罪に問われた刑事裁判で先日、検察から懲役3年を求刑されましたね。


 前置きが長くなりましたが、昨年から韓国メディアでの報道が特に目立つのが、韓国軍幹部、元国会議長や大学教授など社会エリート層による部下や学生らに対する「権力型」セクハラ問題です。

 女性軍人は韓国軍では少数派であり、昇進などをめぐり弱い立場にあります。
 このため上司の男性軍人からセクハラを受けても拒絶が難しく、被害を訴えることも容易ではありません。
 しかし、昨年から問題事例が相次ぎ明るみに出たほか、セクハラ絡みで女性将校が自殺する事件も起き、軍に対する世論の猛烈な批判が巻き起こっています。

 最近も江原道(カンウォンド)のある部隊の旅団長が自分の娘ほどの年齢の女性副士官(下士官)に何度か性的暴行を行い、緊急逮捕されました。
 この事件は同じ部隊の少佐による女性副士官へのセクハラ事件を調査中に明らかになったということで、韓国メディアも「同一部隊の中で少佐から大佐までが女性軍人を性的にもてあそんでいた」(中央日報)と指摘、怒りを通り越してあきれた様子でした。

 昨年は海軍の護衛艦艦長(中佐)が会食中に女性幹部2人にセクハラを働き、解任。
 現役師団長の陸軍少将が部下の女性軍人にセクハラをし、緊急逮捕される事件も起きました。
 

 韓国の昔の映画やドラマを見ると、ベテラン政治家が若い女優や歌手を呼びつけ、権力に物を言わせて性的暴行を働くシーンがよく出てきます。
 軍事政権時代にはよくあったことだと推察されますが、ここまでひどいことはなくなっても、年配の権力者の意識はそう簡単には変わらないのでしょう。

 昨年9月には朴熺太(パク・ヒテ)元国会議長が江原道のゴルフ場で20代の女性キャディーの体を触ったセクハラ容疑で告訴、送検されています。

 サラリーマン生活をしていると、韓国人の男性上司が部下の女性の肩や背中を叩いたり、体に触るのは、一般的によく目撃される光景です。
 励ましや慰労のつもりなのかもしれませんが、下心を持ってスキンシップを図る上司もいるでしょう。
 特に部署で行う食事会の席では、酒の勢いでセクハラも起きやすいようです。


 昨年の話を続けると、11月には元検事総長であるゴルフ場会長が女子職員をセクハラした容疑で告訴され、警察の捜査を受けたり、元国立中央医療院長の男性が20代の非正規女子職員をセクハラした容疑(強制わいせつ)で検察の捜査を受けていることも発覚しています。


 さらにひどいのは韓国大学ランキングトップのソウル大です。
 昨年12月には「スター教授」だった数理科学部カン・ソクジン元教授(54)が教え子とインターンの女子学生9人にセクハラした疑いで拘束起訴。
 次いで経営学部教授が数年間にわたり女子学生に常習的にセクハラを働いていたという申告書がソウル大学人権センターに届けられ、調査が始まっています。
 また、歯医学部教授も女子学生にセクハラしたという告訴状が出され、警察が調査中といいます。


 韓国軍の事例などは、女性軍人を「現代の慰安婦」と勘違いしているのではないか、と思うほどひどい実態ですね。
 儒教社会の名残りで「男尊女卑」の風潮がなかなか消ない韓国社会。
 こうした中で働く女性は本当に大変ですね。


posted by 永遠の旅行者 at 16:06 | ソウル | Comment(0) | 格差と対立の韓国社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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