2015年01月24日
低成長にあえぐ韓国経済、「絶頂期」過ぎ下り坂? 少子高齢化が急進行、人口ボーナス期もほぼ終了
 新興国から「先進国」に近づいた韓国。
 しかし、膨大な貿易黒字が積み上がる一方で、内需はちっとも活性化せず、低成長率にあえぎ、先行きについても悲観的な声が強まっています。


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 韓国銀行(中央銀行)が発表した昨年10〜12月期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比0.4%増と、予想を大幅に下回る数字となりました。
 これで昨年の成長率は3.3%にとどまり、13年の3.0%を上回ったものの、1年前に韓国銀行が予想した4%台には程遠いものです。

 
 韓国メディアも「成長力を失った韓国経済」(朝鮮日報)と報じ、政府と財界に苛立ちと焦りが強まっていますが、打つ手は限られ、今年の成長率予想についても、韓国銀行が最近、3.9%から3.4%に下方修正し、経済の低空飛行が続く見通しです。


 前の李明博政権時代(2008年2月〜13年2月)にはサムスンやLGといった電子産業が絶好調で、円高に苦しむ日本企業を尻目に、韓国製品が世界を席巻するかのような勢いでした。

 韓国人の中には「雲の上の存在だった日本に、もうちょっとで追いつける」という過剰な自信感が広がり、「もう、日本なんか怖くないぞ」と、後に慰安婦や竹島問題で「反日」を全開する下地が出来たのもこのころです。


 しかし、今から思えば、あの時代が韓国の「絶頂期」だったんでしょうね。
 昨年のセウォル号沈没事故で、多くの人は「日本に追いついた先進国、韓国」の夢から覚め、今では韓国人自身も「今が我が国のピークかも知れない」と思い始めています。


 日本を上回るペースで少子高齢化が進み、現在、5000万人強の韓国の人口はほぼ頂点に達し、数年で減少に転じます。

 子供と高齢者の数に比べ、働く世代(生産年齢人口:15〜64歳)の割合が増えていくことによって経済成長が後押しされる「人口ボーナス」の期間は、既に2012年で終了したとされます。
 そして2017年には生産年齢人口が減少し始め、60年にはこの数が全人口の半分を割り込み見通しです。


 金融緩和を終了した米国は別として、日本は量的金融緩和の真っ最中で、欧州も3月から量的緩和をスタートします。
 韓国の最大の貿易相手である中国は成長減速が鮮明になり金融緩和基調ですし、市場ではオーストラリアの利下げ観測も出ています。


 ロイター通信によると、米ゴールドマン・サックス のゲーリー・コーン社長兼最高執行責任者(COO)は22日、ダボスで開かれている世界経済フォーラムの年次総会で、世界各国は経済成長率を押し上げるために既に「通貨戦争」を繰り広げているとの見方を示しました。

 まさに、その通りでしょうね。


 韓国内では、韓国も「通貨安戦争」に対応するよう求める声が噴出し、政府と韓国銀行はメディアから攻められています。

 もちろん、韓国も基準金利を2.0%に引き下げる低金利政策を取ってはいるのですが、米国が今年中に利上げに向かう見通しの中、さすがに、これ以上の金利引き下げに躊躇していました。


 円安進行とウォン高によって、電子、自動車を含め韓国の主力企業の輸出競争力が失われてきているため、政府はもちろん、韓国銀行も可能ならゼロ金利にしてウォン安誘導したいところでしょうが、日米欧のようにゼロ金利まで引き下げるのが難しい理由があります。

 なぜなら、米国との金利差が一定以上に広がれば、海外から韓国の株式市場などに流入している投資資金が、国外に流れ出す恐れがあるからです。
 実際、既にそういった傾向は垣間見えます。

 海外からの投資資金が大量に流出しても、市場が静かな間は、韓国の貿易黒字や外貨準備高が巨額なので、特段の問題はないのですが、いったん市場を揺るがす激震が起きた場合、通貨、債券、株のすべてが暴落する「韓国売り」を招く危険性があるのです。


 韓国メディアの中には、昨年、アベノミクスのように「韓国も量的金融緩和を検討すべきだ」というトンチンカンな持論を展開しているところもありましたが、政府や韓国銀行も苦笑いしていたことでしょうね。


 ところで韓国内では、朴槿恵大統領が新年記者会見で、「事実上の利下げを注文」(中央日報)したことから、現在の2.0%の基準金利が近く1%台に入るとの観測が出ています。

 実施した場合、韓国経済は本当に大丈夫なのでしょうかね。

 これ以上の利下げは、前述の通り、海外からの投資資金流出を招くリスクが増大するわけですが、もっと危険な事態を引き起こす可能性があります。
 それは、韓国人が自宅アパート(日本のマンションに相当)を担保に多額の借金を続けた結果、危機的な水準まで積み上がっている家計負債をさらに増加させ、将来の「大爆発」をより確実なものにしてしまうことです。


 中央日報によると、最近、家計の赤字や自営業の損失を埋めるために住宅担保貸出を使う人が急増しています。
 金融監督院の最近の調査を見ても、住宅貸出増加分のうち、実際に不動産購入に使われたお金は45%にすぎないそうです。

 どうです。
 要は、償還能力がないまま自宅を担保に借金を重ねているわけです。

 韓国では、元金返済を先延ばししながら金利支払いだけを続ける人が、日本の常識からすれば考えられないほど多くいます。
 金利を一段と下げれば、借金しやすくなるため、さらに借金を増やす人が続出すると予想されます。

 そして、数年後に金利が少しでも上がったら、もしくは保有する自宅の価値がもっと急落したら、ただちにその人は破産しますが、怖いのはその次です。


 破綻者が急増すれば、アパートの投げ売りが止まらなくなり、価格がさらに急落。
 それによって、何とか持ちこたえていた個人や事業者も投げ売りに参加したあげく、不動産市場は崩壊してしまいます。

 内需は一気に冷え込み、マイナス成長は間違いないでしょう。
 ヘッジファンドは間違いなく、韓国売りを仕掛けてくるはずです。

 新年会見で、景気回復に全力を挙げる決意を表明した朴槿恵大統領ですが、前途は多難ですね。



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posted by 永遠の旅行者 at 20:42 | ソウル ☀ | Comment(0) | 格差と対立の韓国社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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