2015年01月09日
自宅アパートを担保に借金重ねる韓国人 バブル崩壊で資産価値下落、老後資金も不安
 ソウル市・江南地区にある高級アパート(日本のマンションに相当)に住む男(47)が妻と2人の娘を殺害する事件を起こし、逮捕されました。
 人も羨むエリートサラリーマンだったものの、2009年に会社を退職し、自宅アパートを担保に借金をして株に手を出して大失敗。
 将来を悲観して家族を殺してしまった、とのことです。
 なんとも痛ましい事件ですが、韓国メディアの反応がちょっとおもしろいので紹介します。


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 典型的なエリート男の転落ストーリーに、韓国メディアも派手な報道をしていますが、男が自宅を担保に多額の借金をしていたことを特に不思議に思わず、まだ借金する余地があったのに「悲観」した点に疑問を呈しています。

 朝鮮日報の報道は以下の通りです。
 男の行動は常識では理解しがたい。アパートの価格は11億ウォン(約1億1950万円)程度だが、金融機関から融資された額は5億ウォン(約5400万円)にすぎなかった。生活費に充てる金と株式投資による損失を合わせても3億7000万ウォン(約4000万円)。残る1億3000万ウォン(約1400万円)を含め、6億−7億ウォン(約6500万−7600万円)の資産があったことになる。にもかかわらず「希望がない」といって犯行に及んだ
(引用はここまで)


 どうですか?
 日本人なら、自宅を担保に借りた金の多くを失ってしまえば、やはり相当、悲観してしまうのではないでしょうか。
 ところが、この記事を書いた朝鮮日報の記者は「男の自宅アパートの資産価値を計算すれば、まだ借金できるから、その分を含めて多額の資産を保有している」と決めつけています。

 韓国人すべてがこの記者のような考え方をするかどうかは不明ですが、日本人と違って自宅を担保に借金することに対し、あまり抵抗がないのは確かです。


 これは土地神話を背景にした韓国人の人生設計が絡んでいると思われます。
 少し前までは、働き盛りの時期にローンを組んでアパートを買い、支払いを続けている間に価格が高騰し、資産価値が大幅にアップ。
 子供の教育費や結婚資金などが足りなくなれば、アパートを担保に金を借りてまかない、会社を退職後はアパートを売却し、夫婦で小さな家に住み替え、余った金を老後資金に充当。

 どうです。
 日本の団塊の世代より前の世代の人生設計とも少し、似ている部分がありそうですね。

 日本人は不動産を担保に入れることを嫌いますから(まあ、住宅ローンを払っている間、銀行に担保として押さえられているのですが)、その点は考え方の違いがあるのでしょう。


 ただ、韓国でも不動産バブルが崩壊(韓国人は崩壊したとは言いませんが‥)し、アパートの価格はピークアウト後、長期低迷中。
 売り手は多いのですが、買い手が現れない状況で、ほとんど売買が成立しないそうです。
 価格を大幅に下げれば売れるのですが、とにかく高値を提示したままの人が多いのです。

 アパートを担保に借金をしている人が多いためか、もしくはバブル期の不動産高騰時のことが忘れられないためか、それとも両方の理由からか?


 こんな状況でアパートを担保に借金をするのは正気の沙汰とは思えませんが、多くの韓国人はそう考えてはいないようです。
 まあ、会社を退職に追い込まれたり、子供に金をせびられたり、いろいろ事情はあるのでしょうが。
 ハデ婚が主流で、子供が多額の結婚資金まで親に頼る習慣も原因なのでしょうか?
 子供に金を使いすぎ、老後資金に事欠く高齢者もどんどん増えているそうです。

 不動産を担保にした家計の借金の規模が尋常でない水準に達していることについては、政府も危機感を持っており、散発的に不動産市場活性化を狙った対策を打ち出しますが、目に見える効果はほとんどないのが実情。
 韓国経済が悪化する中、我慢も限界に近いのではないでしょうか。


posted by 永遠の旅行者 at 00:08 | ソウル | Comment(0) | 格差と対立の韓国社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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