2014年12月09日
もうすぐ総選挙 投票する党がない! 金融緩和の暴走に危惧する
 12月14日投開票の日本の総選挙が目前に迫っていますが、みなさんは投票先を決めたでしょうか?
 
 と言っても、前の民主党政権の迷走ぶりがあまりにひどく、「自民党以外にまともな政党があるのか」という怒りの声が聞こえてきそうです。
 海外在住者の私もいろいろ悩んだ末に、今回は棄権することを決めました。

 結局、自民党以外の選択肢がない状態なのですが、金融緩和策に異論がある私としては票を入れる気にならないためです。


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 内輪もめばかりで何一つまともに進まなかった民主党政権時代に対して、「決めすぎる政治」と揶揄する声もある安倍政権ですが、私は靖国参拝以外の部分は、なかなかよくやっていると思っています。

 日本国内では、集団的自衛権の問題などをめぐり、「戦争のできる国にする気か」との的外れな批判があって、安全保障政策の面で評判が悪いようですが、私はしっかりしていると考えています。
 民主党政権時代にガタガタになった日米関係を立て直し、海洋進出を強める中国に対処するための盾を展開、国際社会で日本の立場を強化する上で、「地球儀を俯瞰する外交」は相当程度、うまく回っているのではないでしょうか。


 もちろん、欧州諸国の一部には安倍政権の持つ「歴史修正主義的な根っこ」に警戒感や懸念があるのは事実ですし、中国との対立をあおるように受けとられかねない言動もありました。
 それでも、なんとか、中国に日本の国益を損なうような譲歩をすることなく懸案の日中首脳会談を実現し、両国間の緊張を抑える方向へ進んでいます。

 中国に傾斜する韓国に関しては、事実上の放置戦略をとっていますが、まあ、現状では一番賢いやり方なのでしょう。


 私が心配するのはアベノミクスの行き過ぎ、というか、第1の矢である量的質的金融緩和(QQE)オンリーになった末、円安を止められなくなり、ある時点で暴力的なインフレで国民生活が悪化。緩和政策からの出口に向かう時、国債金利の急上昇など壊滅的な事態が起きないか、という点です。
 さらに、世界最大の年金ファンドであるGPIFを通じて株とドル円を買い上げていますが、高値で仕込んだ日本株が今の水準を大きく割り込んで行った場合、基金は大赤字を抱え、私たちの年金支払いに致命的な打撃を与える可能性が結構ある、とうことです。

 米国が緩和政策の出口に立っていますが、株バブルの崩壊を防ぐため、日本に緩和マネーをばらまかせて世界の市場を支える役回りをさせているようにも見えます。
 ところが、日本が出口に向かう時、肩代わりをしてくれる国がいません。
 そもそも、気の狂ったようなヘリコプタ・ーマネー方式のばらまきができるのは米国と日本ぐらいしかないのでしょうから。
 EUも緩和に突き進みつつありますが、単一国家ではないので。


 ひょっとして、日本の財務省は「悪性インフレに陥って国民の痛みは激しいものの、天文学的な借金がチャラにできるメリットがあるから、真剣に出口を考える必要はない」とでも思っているのでしょうか?

 もっとも、ハイパーインフレとまでいかなくても、急激な物価上昇が起きれば、株に関しても名目上の価格はそれなりに上昇するでしょうから、GPIFも表面的には赤字まみれにならないからOK、とでも言うのでしょうか?


 安倍政権が株高で景気回復をアピールしても、それはインフレ期待(つまり、円の価値が低下する見通し)で名目的な価格が上がるだけ。
 為替の影響を受けないように、海外に脱出した企業の工場が、今更、戻ってくる訳ではないでしょう。
 過度の円安となれば、輸入する原材料費や電力などのエネルギー価格が割高になり、結局は「日本国内で製造して輸出するのはリスクが大きい」と考えるのでは。

 私は資産をいくつかの通貨に分散していますが、海外旅行に行くと、「円は暴落した」と実感します。
 停止した原発をほぼすべて再稼働させるのは、どう考えても無理。
 莫大な原油、天然ガスの輸入に投入される国富のことを考えれば、10月末の追加金融緩和は一般国民にはマイナスでしかない、と思います。

 デフレ脱却のために昨年4月の緩和は成功でしたが、今やっていることは円という通貨の価値を無理矢理落とす政策に過ぎないのでは。
 国債も株式も日銀がどんどん買い上げて、市場は麻痺し、バブルの雰囲気はまったくないのに、「何かあっても日銀が買ってくれるから値段が上がる」という不健全な安心感でドル円相場は上昇(マスコミ用語でいう「円安」に振れること)し、日経平均は高値を更新しています。

 でも、普通の日本人は株をたくさん持っているわけではありません。逆に円安インフレで生活は苦しくなるばかりではないでしょうか
 今、原油が暴落しているので、2%の物価上昇を達成するために日銀が来年、さらなる緩和に踏み出す、との観測が市場で広がりつつあります。


 著名な投資家のジム。ロジャーズ氏は、最近のテレビ東京とのインタビューで、「安倍首相は投資家に対しては良い仕事をしてくれている。しかし長期的な観点でみると日本の債務は非常に多く、人口も減っていきます。彼のやっていることは日本を破滅させる方向に導いているようにも見えます」と話しています。

 机上の理想ではなく、市場の不均衡をあぶり出し、将来を冷徹に見通して実利の生まれる方向に動くヘッジファンドの「親玉」の発言には、耳を傾けざるを得ない重みがあるのではないでしょうか。


以下はロジャーズのインタビュー映像です。

 http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/feature/post_78917/


posted by 永遠の旅行者 at 01:00 | ソウル | Comment(0) | 海外から見る日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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